ケツイ

 さて、本日は趣向を変えまして、ケツイの移植が現実的か、否かについて。


 以下、全て私の意見でしかありませんので
あまり鵜呑みはならさないようにお願いします。
私はプログラムやPSのスペック等に対して詳しい知識を
持ち合わせておりませんのであしからず。


 まず、素移植は可能か、についてですがこれはおそらく可能でしょう。


 怒首領蜂大往生が移植できるんだから、ケツイも移植できるはず、というのが
まず気になる点です。大往生とケツイは同じPGM基板を使用しているので、
どちらが基板の限界性能をフル活用しているかという論点は後にとっておいても
ケツイの移植も可能なような気がします。


 実は私はケツイプレー当初は大往生よりもグラフィックの質が落ちている
ような感覚がありました。この印象はある種間違っているわけではありません。
というのも、大往生ではレーザーや背景にCGアニメーションが使われていますが、
ケツイはスーパードッターによるドット絵が中心、というか全てです。


 ここでネックになるのはPSはもともと2Dに弱いプラットホームでして、
2D描画能力及び処理メモリがあまり強くありません。
PS2になっても傾向は変わらず、やはり3D系に対する強さの方が目立っています
(それでもPS1に比べれば処理能力は当然向上していますが)。


 しかし、PS2になり2D能力もある程度は強化され、
大往生はなんとか移植することができました。虫姫さまはCGアニメーションが
多く使われているので“あの”移植でも一応は移植されました。


 ここでポイントになるのは基板能力が向上している虫姫さまです。
虫姫は当然大往生やケツイよりも弾がたくさん画面上に表示されています。
PS2でも弾数は変化していない上に、マニ4中ボスで処理落ちが起こらなかったりと
逆転現象を見せるほど描画能力はあります(これは多分調整不足ですが)。


 ということは、PS2はそれほど2Dに弱い、というわけではないようです。
ただ、これに箱の処理(弾よりこちらの処理のほうが大変そうです)が加わると
かなり大変そうです。


 しかし、過去にアリカの某氏のブログに「素移植は可能」ということが
書いてあったことからも言われているようにメモリが足らない、
どうのこうのということは問題にはならないということです。


 さて、こうなるとケツイの移植も当然可能じゃん、という結論になりますが
そうは問屋がおろしてくれません。


 ケツイ単体の素移植ということはテレビ画面の関係や
基板プレーヤーとの兼ね合いのため、数をさばけないのは目に見えています。
シミュレーションモードなどのいわゆる基板性能を超えないような配慮は
できると思いますが、それでも決定的な特典とはなりえないでしょう。


 おそらくアリカがその特典として設けたいのは、ケツイ製作の過程で
ひとつの構想として提案されたオプション×6+10箱モードでしょう。


 オプション×6は虫姫のアレンジモードを思い浮かべてもらえれば
楽に想像出来ると思いますが、PS2はかなり苦しそうです。
マニアックで何故か処理落ちしなかった4中ボスで処理落ちしています。
基板では4中ボスには処理をかけてわざと落とさせているのはわかりますが、
PS2では限界のように負荷がかかっています。ここがPS2の限界でしょう。


 ケツイもおそらく同じ目にあうでしょう。
これに10箱(どんなものになるかはわかりませんが)を加えるとなると…、
下手するとゲームが止まりますね。


 こうするとPS2での移植はかなり困難を極めます。
そこでPS3に持っていこうとすると…。まぁ、知る人ぞ知るということに。
まぁ、時期を選べばよかったんですがいかんせん、ケツイ自体の時期も時期なので。


 さて、こうなると現実的な移植のポイントは以下になります。
1.完全移植であること
2.特典をつけること
3.パイを広げること
4.適正な価格および販売数


 まず1ですがいわゆる当然でしょう。画面がギリギリ切れるとかは
しょうがないとしてもFCグラディウスIIとかのレベルは問題にすらならないとして
虫姫レベルでもコアプレーヤーは納得しないでしょう。
大往生やガルーダレベルのクオリティがあってある種当然と思われています。
またこのような情報は掲示板等ですぐに流れるのでそこで
情報をチェックしているようなコアプレーヤーは購入を控えるでしょう。
STGはコアプレーヤーがひっそりと支えているジャンルなので
これができているか否かという点は売上に大きく関わってきます。


 2ではアレンジを1周モード(DOOM出現)という形で出すのも
いいかと思います。いわゆるアリカ風アレンジとなると極難のものばかりになりがちで
(デスレなんて最たるものです)、初心者プレーヤーはおってけぼりを食いそうです。
もともとケツイは1周を前提に作られている作品ですし、
このモードを加える選択肢もありだと思います。
また、6オプ+10箱は基板の関係上PS2には移植㍉ということで。
PS3まで待ってから移植という方法がとられる可能性もありますが、
ケツイ熱の時期を完全に逃してから、ということにもなりかねません。
コアプレーヤーを掴むのは当然の措置ですし。


 また、アリカでは恒例となっている攻略DVDがあります。
現在の全一を超えたレベルのDVD、かつシューターがうなるレベルとなると
まさかのノーミスクリアとか5億とかそういうレベルを求められると思いますが、
これは不可能ではないが限りなく不可能に近いレベルですかね…。


 参考までにノーミスで2周ALLした場合の点数を算定します。
裏でボス倍率が6500程度で回るので、蟹をショット撃破(言うのは簡単ですね)
そしてDOOMもノーミスで撃破(これも以下略で)した場合は
大体1000カウンタ程度は下がると思います。
つまりDOOM撃破時を5500倍と仮定します。
この場合クリアボーナスは(DOOMの素点+残機9の点×2)×5500ですから
(5000+9000)5500=7700万点入ります。
まぁ、これだけ増えれば5億も夢じゃないでしょう。
ってか、こんだけやるのは私には㍉ですが、誰かやってくれるかもしれませんね。


 そして3ですが、私が感じているこのゲーム最大のポイントは
シューターを育てるSTGであることです。
遠くでの動きから前に出るように、表2周、そして伝説の裏へ、という感じで。
得点システムが秀逸であるのが非常に大きいです。


 つまりはアーケード、及び弾幕STGへの登竜門という形で
提供していくのがいいと思います。
これまでのアリカクオリティは中級程度の人間がALLできるように、
という形での出し方が基本です
(ガルーダもアレンジの存在がやはり中級者レベルを意識しています)。


 しかし、ケツイ基板はアーケードからも撤去されていくという背景があります。
発売から3年も経つゲームなので当然の措置といえば当然なのですが、
逆に根強い人気があることも確かです。
アンチ弾幕シューターは苦しいところがあるかもしれませんが、
そうでない場合は楽しめると思います。


 ここで一般に浸透させるためには販促方法として広告などが考えられますが、
大往生のように知名度の高い作品でもなく、
ガルーダや虫姫のようにキャラで人気を引くこともできないとなると
やはりケツイは一歩苦しい作品となります
(いや、逆にケツイキャラゲーでもあるんですが)
パッケージ以外での広告方法をとると広告費が馬鹿にならないほど
かかってしまいますから、費用が上がってしまいます。


 個人的には前述のスーパープレーもコアプレーヤーを掴むためには必要なのですが、
いわゆるスーパープレーでないプレー(ALL重視、
別に1周ALL重視でもいいと思います)を収録してもいいと思います。
というのも、大往生のDVDはかなり参考にはなりましたが、
私とはレベルがかけ離れすぎていて結局のところ感想が
「それだけできれば苦労しない」、になりましたから。
それよりは一般人がこれを真似てみたい、自分なら真似することができるかも
といったレベルのプレーを見せるのも販売方法としてひとつの戦略だと感じています。


 シューターを育てるSTG的な売り込み方法でも私的には正しいと思います。


 さて、ここで4の話題になります。


セールスの詳細は得られませんでしたが、まことか否か言われているのが
大往生 6000円 10万本程度
ガルーダ 7000円 5万本程度
虫姫さま 6000円 5万本程度(限定盤込み)
となっています。


 STGは麻薬常習者のように需要の価格弾力性は非常に小さい
(値段が上がっても買う人が多いこと)かと考えていましたが、
どうもそうでもないらしいです。
(ガルーダは初級中級クリアラー向けではないゲームですし)。
さらに何より質に非常に敏感で
少しでも自分の期待している質よりも劣った場合は購入を控えます。
一方でプレーヤー数は多くありません。同じようにアーケードの作品で
散々駄作といわれているKOF2003の売上が15万本程度という背景を
見てもやはりSTGジャンルにおけるパイの小ささは半端でありません。
一般層への販促が鍵になると思います。大往生ほどおかしな難度ではありませんし、
そこを一般層へいかにして広告するかがポイントになるでしょう。


 つまりはある程度低めの価格(6000円程度)に押さえた上での販売が
望ましいでしょう。これである程度数を捌いたら、親切設計ということで
口コミで広がっていけばいいと思います。ゲーム性に関しては弾幕STGの
傑作と個人的には思えるほどの出来ですから。
口コミ便りになると私たちケツイヤーが盛り上げていくのがポイントにもなりますが。


 というのもガルーダが高値になったのはこういった考え方があるからでしょう。
子供にはSTGが難しすぎるだの、女性はプレーしないだのといった偏見も
実は問題かと思います。別にそんなことはないと思いますし、
面白さをアピールするのも悪いことではないと思います。
まぁ、子供の場合は話題性(=CM戦略)が重要なんですけどね…。


 しかし、それを一部の子供が目にするような場面(ゲーム雑誌等)で
1周攻略でも紹介することができれば大きく変わると思います。


 シューターの思い込みとして、STGは他人に勧められない。
この観念が付きまとうと思います。努力に努力を重ね、やっとクリアする。
こういう楽しみ方は他人には無理であろう、と。


 ただ、こういう考え方ではなく他人に勧めてみるということもいいと思います。
まぁ、2周ALLレベルを求めるのはやはり相当きついので
1周ALLを目標として売りにするのがいいと思います。
2周目を最初から見せるのではなく、2周目はある程度隠し要素として扱う方が
いいと思います。コンテニュー数を制限するなど。
ただ、私レベルのプレーヤーでは一生DOOMに会えそうにないので
タイムリリース、もしくは到達で会える使用にしたほうがいいでしょう。


 もう論理が集約していないまま結論に入りますが(飽きました)、
とにかく移植は可能な範囲にすれば可能だと思います。
そして移植にあたってもプラットフォームはPS2がいいでしょう。
PS3は過去に述べたとおりこける可能性が、箱は論外ということで
(100本売れないソフトもあったとかなかったとか…)。
そして、上級者対応型よりも初心者に優しい仕様に。


 と、まぁ、それでも現実的には完全移植が可能な会社は1社のみ、
STGのパイは小さいように思われている、さらに実際RPGより小さい、
そもそもゲーム市場は縮小傾向。まぁ、次はSTGの未来でも占いますかね。
卒論の後くらいに。
これだけで4500字超えてます。卒論書いて、自分。